「シリウスの道」藤原伊織 [Books]
「シリウスの道」、藤原伊織さんの作品です。
重いミステリー無いかなーと眺めていたら、平積みされていた本。
情報はなにも仕入れず(まぁいつものことですが)、先入観ナシで突入。
とりあえず、帯から。
『
東京の大手広告代理店の営業部副部長・辰村祐介は子供のころ大阪で育ち、
明子、勝哉という二人の幼馴染がいた。
この三人の間には、決して人には言えない、ある秘密があった。それは…。
月日は流れ、三人は連絡をとりあうこともなく、別々の人生を歩んできた。
しかし、今になって明子のもとに何者からか、あの秘密をもとにした脅迫状が届く!
いったい誰の仕業なのか?離ればなれになった3人が25年前の「秘密」に操られ、
吸い寄せられるように、運命の渦に巻き込まれる―。
著者が知悉する広告業界の内幕を描きつつ展開する待望の最新長編ミステリー。
』
おぉ、重そう・・。
しかし、ズーンと重いのを期待していたら、あっさり裏切られる。
主人公や悪役、そして主人公の周りを囲う登場人物。
よくぞここまで必要な人材を集めた(作り出した)なーという印象。
憎むべき対象も、頼れるメンツもそろっている。「現実ではこんなチーム組めねえよ!」
という悲鳴が出てきそうだが、まぁそこは小説ですからね・・。
実際、優秀な人はどの組織にも居る。でも集まることは実際少ない。
優秀な人は優秀な人をひきつけるけど、それでも立場や柵に勝てない。
いやー、こんなメンツで仕事してみたい。けど、そうなると自分のショボさに凹みそう・・。
ミステリーの部分は、前フリの割にはそれほど重くもなく、広告代理店での
仕事がメインのような印象。社会人であれば誰でも「あー今の台詞、スッとした!」とか
「これ、言ってみたいわー」というやりとりが間髪入れずに展開されるので、
飽きずにガンガン読めると思います。
飽きずに読める、個人的にこれかなり大事。
なんかスッキリしたおかげで、今週は作業が捗りそうだ・・。
伊坂ワールドの魅力的な会話は、現実とちょっとしたファンタジーが混じったような印象ですが、
こちらは現実と現実での理想を合わせた感じで、面白かった。
まぁ、こちらも「都合よくできてんなぁ」と言えば、それまでですけどねぇ。
ラストは賛否両論かもしれませんが、個人的にはかなりOKです。
グダグダやられると、冷めてしまうので。
これでまた一つ、制覇したい作家が増えてしまったのか・・。
こらマイッタ。
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この本、タイトル気になっていたんですよね。先日引導を渡した「栗本薫」の過去のシリーズに、似たタイトルがあったので。
帯のレビューを拝見すると、なんだか、どこかで似たような話があったような気がします。 ただ、感想を読むと、ミステリーより主人公の仕事の描写の方が良く出来ている内容みたいですね。
>伊坂ワールドの魅力的な会話は、現実とちょっとしたファンタジーが混じったような印象・・・そうだったんですね。いや、読んでいて100%現実じゃないぞって感じていたんです。
by うめの (2005-07-27 01:39)
「過去ぼじくり返しミステリー」って、なんかソソるものがあるんですよね。でも、ミステリーというよりは、ビジネス小説にミステリーの味付け、な感じです。主人公を含め、登場人物が見事にキャラ立ちしてますね、そこが最大の魅力なのかも・・。
伊坂ワールドの会話は、あまり“現実”にスレていない感じなんですよね。そこが魅力なんですけどね。現実の中のちょっとした非現実感、という感じでしょうか。まぁ感想はひとそれぞれなのですが・・。
この本、けっこう長いにも関わらず集中しまくってあっさり読めました。ひさしぶりに高速リーディングな感じで、気持ちよかったですね。
by arukakat (2005-07-28 00:07)
企業小説として一気読み。25年前のことは不要かと。
by zazatto (2005-08-11 05:10)
>zazattoさん
確かにそうですねぇ、でもそうなら私は買っていないわけで・・(ミステリーが読みたかったんですよ)。企業小説としては、爽快痛快?でかなりいい感じですよね。
by arukakat (2005-08-11 19:12)